top of page

TRIPS TO MOUNTAINS

NOBOTABI

- trip to mountains #005 - 

ICE, HIGH SCHOOL GIRL IN SATIN JACKET, ATAMI, JAN

​- TRIP TO MOUNTAINS -

氷とセーラー服とスタジャンと(一月 玄岳)

 今日は熱海まで山登り。積雪後の間近に見る富士山を楽しみに東海道線に乗るが、雲は厚い。

 思春期を過ごした戸塚の街を通過しつつ、閑散とした車内で、コーヒーを飲みながら、チョコレートを頬張る。大船で、鎌倉にゆく人たちが降りると、急に人が少なくなる。

 

 大磯の辺りから見えてくる海に興奮しながら、隣のボックスシートに窓とのすき間から、ぐったりと窓に押しつけた青年の紺色のニット帽が見える。朝からぐったり居眠り。

C24_2018-0128_time09-15-00_DSCF0806_2365
C24_2018-0128_time09-15-04_DSCF0807_2365

 通路反対側のシートには、セーラー服にサテンのスタジアムジャンパーを羽織った女子高生。日曜日の朝から制服か。運動部の応援だろうか。ジャンパーをシャリシャリ音を鳴らしながら、スマートフォンを繰って、見入っている。

   ※  ※   ※

C24_2018-0128_time10-38-53_DSCF0829_2365
C24_2018-0128_time11-22-53_DSCF0876_2366
C24_2018-0128_time11-47-29_DSCF0917_2366
C24_2018-0128_time13-13-56_DSCF1032_2367

 玄岳、799.2メートル。相模湾と駿河湾、富士山、箱根の、眺望のある笹原に囲まれた山頂。今日は富士山は見えないが、まずまずの曇りの天気。

    ※ ※ ※

C24_2018-0128_time13-25-33_DSCF1069_2367
C24_2018-0128_time14-16-56_DSCF1143_2368

 山頂を下って、氷が池。

 氷に亀の甲らの、ような紋様のつくくらいに氷が厚くはっているのに感動。青白く微妙な氷上のグラデーションを見せるさまは、なまめかしく、近寄りがたい。

C24_2018-0128_time14-33-45_DSCF1199_2369
C24_2018-0128_time14-40-18_DSCF1232_2369
C24_2018-0128_time14-34-02_DSCF1201_2369

 ふと、この上に、スタジャンのセーラー服高校生とニット帽の青年を氷の上に立たせたら、シュールだろうと思い浮かぶ。それから、「ここまで330円です」と言ったバスの運転手さんにも入ってもらおう。氷の上から十センチくらい浮いていたら理想なんだが…

 自然のなか、夢想は尽きない。

C24_2018-0128_time15-39-33_DSCF1302_2370
C24_2018-0128_time16-44-26_DSCF3047_2375

 登山口を通過すると、じきに、相模湾が眼下に見えてくる。住宅地のなかの急坂を下っていく。今晩、午後七時から花火を上げるので、交通規制が入る旨、町に放送されている。

 「この冬に花火かあ」

 今日の凍った池の上で花火をしたら、どんな気持ちかなあなどと考えながら、バス停に向かった。

2018年1月 熱海・玄岳(くろたけ)周辺。

#005

MORE STORIES, PHOTOS

NOBO_WOODS_#002_THN_L_1.jpg
NOBO_COLUMN_#007_THN_L_1.jpg
NOBO_WOODS_#006_高尾山、冬の桜_THN_L_1.jpg

TRIPS TO MOUNTAINS

NOBOTABI

Nobotabi Theme

NOB_INTO_THE_WOODS_TOP__THN_P1.jpg
NOB_PHOTOS_TOP__THN_P1.jpg
NOB_FURTHER_TOP__THN_P1.jpg
NOB_NOBOTABI_COLUMNS_TOP__THN_P1.jpg

NOBOtabi

NoboTabiLogo_001.jpg

登旅・山へ行く旅

bottom of page