六月十六日
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TRIPS TO MOUNTAINS
NOBOTABI
- TRIPS TO MOUNTAINS -
うさぎパーティ、りすパーティ
日ごろ、和気あいあいと山に登っているY山倶楽部の面々は、少々緊張した空気に包まれていた。固い顔、普段と変わらないのんびり顔(投げやり顔ともいう)、緊張した顔。
この日の表コースは、雲取山往復。ちょっとなあと思うひとは、それぞれ、エスケープコースを心のなかに抱きつつ、みな、同じ、丹波行きのバスに乗っていた。もう一つ、うらメニューは、手前の七ツ石山往復。
鴨沢から登る道道、雲取山の手前の、七ツ石山だって、立派な一日のコースともなるたいした山。七ツ石山と見切ったメンバーは、気楽なおしやぺりをしながら歩いて行く。されど、雲取山を目指すメンバーは、言葉少なで、緊張しているようだった。
ほどなく、着実に登りはじめると、新緑のきれいなこと。平家の落人の、休んだり、風呂に入ったと云われると広場やら岩にちなんだ物語をたどりつつ、登っていくのも、新しいたのしみかと、日ごろの和やかな雰囲気を取り戻す。
里の花にしばし、足をとめる。
それにしても、雲取山は遠い。七ツ石山小屋のすぐ下で、雲取山パーティと、七ツ石山パーティに分かれる。動物にたとえれば、雲取山に向かうはうさぎパーティと、七ツ石山停まりはりすパーティだろうか。
そのあとのりすパーティ。七ツ石小屋の前の広場で昼食食べてくつろげば、七ツ石山は行ったことがあるから、行かずともいい。結局、一人だって登らなかったなまけものパーティでもある。
鴨沢に着けば、バスの時間まで、1時間あまり。とても暑い日で、バス停横の茶店で買ったビールを向かいの駐車場で、みんなで飲んだ。雲取山には行かなかったものの、シーズン初めとしては、なかなかの歩きがいのあるコースだったため、ビールの味も、疲れにひたって飲むのも格別でした。
2019年6月、奥多摩 七ツ石山周辺。