top of page
六月十六日
六月十六日
六月十六日
見て読んで発見
Tei's BAR
Library
LIFE, TRIPs, MOUNTAINS & Discovery
INTO THE WOODS
NOBOTABI
- INTO THE WOODS -
光が紅葉のすき間から降ってくる時間
十二月のある晴れた日曜日。午前十時過ぎ、暖かくなってくる時分に、山の斜面を巻きながら、八重山の山頂に向かっていた。
晴れた空は、薄い青、日が昇るとともに、徐々に色を濃くしていった。風はなく、日の光の色が温かく感じた。
ほどよい密度に生えた雑木林は、まだ五、六割残した葉で、日の光をふるいにかけながら、黄色やオレンジや赤色に染めて、光を落としていた。
陽に透ける葉も美しかった。かった。
散っていった葉のぬけ跡は、地面にさまざまな形をつくりながら、訪れるわれわれの目を撫でていった。
一瞬、目がシロクロなりながら、残像のなくなるまで、しばし佇んでは、歩いていた。
そして、展望台で昼食。
「あれが、雨降山(去年、雨のなか登ったっけ)。あっちが、三頭山」前に登ったときのことを思い出しながら、持ち寄りのごちそうをたのしむ。
その日は、忘年登山で、もともと浮かれてはいたことは確かだ。
しかしながら、それ以上に、辿る道々の心地よさが、われわれをわらかな、オレンジ色とも、赤ともいえない、やさしく、あたたかい光に包まれて、歩いていた。
り。
2019年12月 神奈川県 上野原、八重山 周辺。
MORE STORIES, PHOTOS
GO TO - into the woods, TOP -
- 森のなかへ -
INTO THE WOODS
NOBOTABI
Nobotabi Theme
bottom of page