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SEASONS' VOICE

FIRST ISSUE

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​- SEASONS' VOICE -

summer

​夏・とは色の季節

the summer, the season of colours

TEI'S BAR LIBRARY PRESENTS

ISS#002

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 川には、草花、生きもの、鳥、虫、動物、人びとが集う。

 この辺り、多摩川の片方は神奈川県、もう片方は、東京都。

 

 人びとは、橋を伝って、川のこちら側と向こう側を行き来する。

 天気の良い日には、それほど気にはならないけれど、風の強い日には、ぼくの住んでいる多摩川沿いでは、川が風の通り道になるので、橋の上では、注意が必要だ。

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​- LIFE IS PICNIC STORY -

HydRANDGEA

 河川敷には、小学生から、大学生、社会人、老若男女が球技をしたり、散歩、ランニングをするスペースがそろっている。

 

  犬を連れた人、ところどころに住みついた猫、一日の周回コースでやってくる鴨やウミネコ、その他諸々の鳥たち。人間を含む、さまざまな生き物たちが、一日の生活のなかで、往来する場所である。

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​- nobotabi STORY -

Greens in woods

 河川敷には、小学生から、大学生、社会人、老若男女が球技をしたり、散歩、ランニングをするスペースがそろっている。

 

  犬を連れた人、ところどころに住みついた猫、一日の周回コースでやってくる鴨やウミネコ、その他諸々の鳥たち。人間を含む、さまざまな生き物たちが、一日の生活のなかで、往来する場所である。

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​- nobotabi STORY -

Greens in woods

 河川敷には、小学生から、大学生、社会人、老若男女が球技をしたり、散歩、ランニングをするスペースがそろっている。

 

  犬を連れた人、ところどころに住みついた猫、一日の周回コースでやってくる鴨やウミネコ、その他諸々の鳥たち。人間を含む、さまざまな生き物たちが、一日の生活のなかで、往来する場所である。

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そしていま多摩川  そんなことから、二十数年経ったいま、川のほとりに住んでいる。

  都心からは、一時間足らず、ちょっとした街なら、二、三十分で出られる位置だけれど、存外、自然は、近所の、そこここにあって、なかなかよいものだと思う。

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features

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- TAMAGAWA CHrONICLES -

たまがわクロニクル

川のそばでは  池袋にほど近い雑司が谷、首都高速のそばに住んでいた身にとっては、とても静かな場所に移り住んだことを、とても嬉しく思っている。

 

 首都高速では、一時間に何十台、何百台と通っていたことと思うが、いまでは、夜であれば、一時間に数台から、十数台。遠くから近づいて来る自動車の音がとてもはっきり聞こえるような静けさである。

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それと、気に入っているのが、夜、電車を降りて家に帰るまでの道のり。東急多摩川線の駅を降りると、そこに住んでいる人しか降りない。誰も、多摩川を越えて神奈川県に行くような人は乗っていない。

 

 電車を降りて、電車が踏切を鳴らして去った後には、帰る人たちの息づかいも聞こえそうな静けさである。

​ ※ ※ ※

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 年末の川辺や山の風景から、一年を通して多摩川の川をながれる雲や、橋、神社をめぐる風景。上流にのぼって、多摩川源流の風景も。それは、山梨、埼玉の県境の山奥、五月のことだった。

- AT THE YEAR-END AND ALONG TAMAGAWA -  

多摩川で、年末、山で

​LIFE IS PICNIC TOPICS

​NOBOTABI TOPICS

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PHOTOS#508  多摩川に雲はながれて  多摩川は、水にかぎらず、風の通り道でもある。

 一見、よく晴れて、良い天気のときにも、窓が風圧で開かないような風の強い日がある。西からは、川沿いに風に雲がながれてくるし、南からも、いろいろな雲がやってくる。

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PHOTOS#006 多摩川源流の森  多摩川の源流は、奥秩父の山梨県と埼玉県の県境に近い、森のなかにある。源流の碑はあっても、その最初の一滴がぽたぽたと垂れているわけではないけれど…

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PHOTOS#507  橋と神社  橋と神社には、人びとが寄ってくる。中原街道が川を渡る丸子橋は、神奈川県と東京都とを結んでいる。多摩川は、この都県を分かつが、多摩川は、古い時代から、川の流れる場所を変えて、ながれつづけている。

WOODS #012 光がもみじのすき間から降ってくる時間   十二月のある日曜日、上野原・八重山。晴れた空は、薄い青、日が昇るとともに、徐々に色を濃くしていった。

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STORY #007 ある年末の風景 川辺にて 分の歳も、五十代も半ばを過ぎた。また年末がやってきた。親父がそんな歳のころには、自分の歳は二十三。正月で家には帰っていなかったなあと思い出す。…もっと見る

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PHOTO collections

この十二月を含めて、今年、印象に残った風景から。

LIFE IS PICNIC 

NOBOTABI

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PHOTOS #506  師走のなか、盆栽を見ながら、しばし休息。年の暮れともなれば、夕暮れもいとおしく もっと読む

woods #010    一月、知り合いのつてで、ハンゼノ頭までショートハイク。晴れた空は、薄い青、日が昇るとともに、徐々に色を濃くしていった。風はなく、日の光の色が温かく感じた。

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PHOTOS #504  新宿早稲田にある、そのちいさな寺には、二本のしだれ桜があった。

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PHOTOS #003  初夏、山では新緑の楽園となる。あるときには至福に満ちたように見え、ある年には狂気さえ感じる。その切り株の前で止まらずにはいられない、句読点のような顔だった。 

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PHOTOS #505  ざらつきはじめる  立冬が過ぎて、一週間。木陰では、半ば、枯れかけた落ち葉を鳩たちがひたすら、ほじっている。人が近づいても、むさぼるのをなかなか、やめることをしない …もっと見る

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PHOTOS #006   森の線  森のなか、ときには静かで荘厳、ときには、装い麗しく、声高らかに。ときには、渋く、したたかに…​熱海の山から山梨、奥多摩など、木をめぐり歩く …もっと見る

​STORIES, LIFE IS PICNIC EPISODES

​  いつも物語は起こっている。身近なところでも、物語、発見は尽きない。いつも、どこでも物語を探している …もっと読む

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episode #006  山に行っても、電車でどこかの町へ行っても、なんとなく、富士山を探してしまう。見えなくても、あの辺に富士山がみえるんですよ、などと言って…もっと見る

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nobotabi column #004  とんがり山、たけのこ山、槍がしら、ロケット山、乳首山、、魔法使いの帽子、エンピツ山、男体山。ろうそく山。この、とんがった、特徴のある、小さな山に、いろいろなあだ名がついているにちがいない…もっと見る

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STORY #002 - NUMBER RIDDLE ...   デンマークの街では、番地はシンボルのように飾られて もっと読む

nobotabi column #002  ハイキングに向かう電車のなか、父は子に説教をつづけるが上の空、山の雪を見て…もっと見る

-DRINK, AND, CHAT -

TEI'S BAR PRESENTS

​ TEI'S BAR LIBRARYには、もう一つの部屋、Tei's BARがあります。​本当の飲みもの、食べものはお出しできませんが、BARで語らう気分だけでも、たのしんでいってください。さあ、一献。

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​editor's note

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 2010年代が終わろうとしている。

 この十年のなかで、五十になったけれども、自分のなかでは、まだまだ安定した気持ちになれない、精神的にも経済的にもまだまだだ。

 ひとまず、川のほとりに住んだおかげで、ゆったりとしたよい心持ちになれる時間の増えたことはたしかで、とても幸せなことと思う。

 

 町に出ることも少なくなった。その分、家で、本を読んだり、映画を見たり、写真の整理をしたり、散歩したりして楽しむ時間が増えた。

 馴染みの店も、いくらかできた。ひとりで行く店というより、家族や友人と一緒に行く店だ。

 遠くに住んでいると思っていた友人が、思いのほか近くになったりもして、お呼ばれが増えて嬉しい。自分では、川のほとりのピクニックで、人と会って、いろいろと話をしてたのしんでいる。 

 

 このように、人や店、川の周りに馴染みが増えるということは、川辺の人となろうとしているということなのだろうか。

  ※  ※  ※

 

 今回、このページをつくるにあたって、多摩川のほとりの写真を集めているなかで、心痛んだのは、今年の台風19号のくる前の河川敷のグラウンドの草の青さ、まぶしさであった。台風が去った後には、川の運んだ泥が残り、現在、その泥を除去している最中だ。泥の整理をはじめたころは、グラウンドの端に、二メートルほどの泥の小山があちこちにできて、なおも、草はあらわれないということを目の当たりにしていた。

 

 ひと晩のうちに、河川敷が豹変してしまったことには、写真を見て、あらためて、驚いた。それは、青々していたグラウンドを見て痛感したことである。泥に覆われたさまを見た台風直後もショックではあったけれど、ある意味、おそろしいと思ったのは、失った姿、台風の前の姿を忘れてしまい、現状の姿に慣れるということである。そうして、失ったものの輝きを忘れつつ、過ごしていってしまう。今回、写真をあらためて見なければ、あの青さは薄れた記憶の底にしまったままだったろうということだ。

 これは、この世界のほかでも、同じようなことがいえて、失ったものの記憶は薄くなって、失ったものの輝きさえも、簡単に忘れてしまうことがあるとすれば、哀しいと思ったことだ。

  ※  ※  ※

 さて、今日、2019年の大晦日は、強風が吹き荒れ、砂埃があちこちで舞い上がっていた。日の沈む前に風はやみ、一時間近く、残照をのこしながらの美しい夕焼けだった。

 明日から2020年。日はまた昇るように、繰り返し起こる夕焼けのように、変わらず、美しさを見せてくれるものもある。そんなことを忘れずに、新年を待ちたいとおもうのでした。

​ みなさんにとって、2020年が、よい年でありますように。

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2020年6月 梅雨のさなかに。

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